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12.苦手な相手もリード次第であなたのものです
「二人して行くことなかれ」
「同行二人(どうぎょうににん)」をご存知でしょうか。
大師信仰には切っても切れない言葉です。いつもお大師さまがそばにおられ、どんなに辛い時も悲しい時も、そして嬉しい時も伴(とも)に歩み進んで下さるということです。
それは元気と勇気の源であり、私たちが生きていくうえで何よりの心の支えとなるものです。
そんな有り難い言葉を指針としている私たちにはこの文頭の言葉はなにやら違和感を感じますが、まぎれもなくお釈迦さまのお言葉です。
人間は本来、自分一人で生きて行くものです。ここに唯一、共に歩くとすればそれは
「欲望」というまことに魅惑的であるも厄介きわまりない相手です。
いつもそばについて回る欲という相手に振り回されることなく自分の意志と足でしっかりと人生を歩みなさい、ということなのです。が、私たちにはこの相手とばかりはキッパリと決別出来ない弱さがあります。
ありがたいお釈迦さまのお言葉もいざ実践となるとなかなか容易なことではありませんよね。
でも大丈夫。そばにお大師さまがおられます。ここは私について離れない欲望という人生の相棒もあわせて三人で歩いて行くことにしましょう。欲あっての人生でもあるのですから。
欲望が先頭ではなく自分がコントロールしていく。もちろん、簡単なことではないけど、
とにかくトライしてみましょう。可能なところから少しずつ。
けっこう楽しい我が人生を実感出来ると思います。