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2.My念珠を持ちましょう
「どうだい、この数珠なかなかきれいだろう」
「いやー、きれいですね、まだ新しいのでしょ?」
「いやそうでもないんだ。二十年ほど前だったかな、高野山へ行ったときに買ったんだよ」 「二十年も前ですか!でもさらっぴんに見えますね。あまり使っていないんですか?」
「うん、汚れるので大事なときにしか出さないことにしているからね。」
こんなやりとり、よくありますよね。でも、このままで終わらせていいものやら。数珠を大切にすることは良いことですが、ほんの少し違うような気がします。
わが家に仏壇のある方は一日一度はお参りするものですが、この時、ぜひ自分の数珠を手にお持ち頂きたいと思います。これを毎日続けていると、先のお話の人が心配していたように手あかでだんだんと汚れてきます。ところが不思議なことにそれがやがて丁寧に磨いたようにピカピカと光ってくるようになります。ほんとうに本当です。
年月が経てば経つほどにその光は美しくなってくるのです。買ったばかりの数珠と見比べるとその違いは明らかです。
なぜなら、あなたの数珠から出ている光は、仏さまとの対話によって磨かれたあなたのこころが放つ光だからです。
数珠は使えば使うほどきれいになります。古くはなっても汚くはなりません。
その数珠はお守りとしていつも持ち歩くことをお勧めします。
仏さまとつながっている自分を常に意識するこころが自身を護る力となるからです。どんなお守りよりもお力のあるものなのですから。
数珠に限らず、線香一本、お花一輪に至るまで、仏教に関わるものすべてに仏さまの知恵がぎっしりと詰まっています。
それらをひとつずつ知るたびに、生きる勇気が生まれ、光明が見えて来るのです。