観音堂へお参りください。
観音堂には三尊の仏さまがおられます。中央にご本尊の十一面観世音菩薩、左脇に不動明王そして右脇に弘法大師の各尊配置です。
中央・御本尊十一面観世音菩薩(じゅういちめんかんぜおんぼさつ)
頭頂部に喜怒哀楽のお顏を持っています。
母親は子供を愛するが故に、叱る時は心から怖い顔を、お利口さんの時はこれ以上の喜びはない表情で褒めてあげます。悲しい時は共に涙を流してあげるように、観音様が母の如く私たちの心の状況に応じていっしょに痛みを感じて下さることを表しています。これこそ慈悲に満ちあふれた、み心なのです。
左・不動明王(ふどうみょうおう)
仏さまの中でもユニークなお姿のお一人です。忿怒形(ふんぬぎょう)と言ってとても厳しい形相をしていますが、これは悪(私たちの煩悩でもある)を威嚇し退治するための姿です。しかし心の内はとても優しくその慈悲の深さは計り知れないのです。恐いイメージだったのに、話をしてみると意外にも優しい人だったという経験ありませんか。
右・弘法大師空海(こうぼうだいしくうかい)
今からおよそ1200年前、唐(中国)に渡り密教のすべてを短期間のうちに修得され帰国しました。真言宗を開宗し、その根本道場として高野山を開かれます。宗教のみならず教育、文化、さらに医学、工学などにも才能を発揮され社会に貢献されました。お大師さまを慕う人々のそばにいつもおられ心の支えとなって下さっています。